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企業情報

百年史

1912年(大正元年)創業

「誠意」という資本だけで奔走した創業期。

当社の歴史は大正元年、六畳間に置かれた活版印刷機1台での名刺印刷から始まりました。充分な資金もなければ、設備も人手もない中、創業者高桑勘次は人一倍の"誠意"を持って独り奔走しました。昼は自ら注文を取りに行き、夜は機械を操作し、印刷が終われば納品もする。一人三役という激務を、「食わねばならぬ、この仕事を守りぬかねばならぬ。」と歯を食いしばってこなす毎日。その努力は、真正直な性格とともに、お客さまから可愛がられ、認められるようになりました。そして少しずつ銀行などの得意先を増やし、1939年(大正14年)には地元金沢市の公報の印刷を手がけるまでになりました。
戦後は金沢が戦災にあわなかったこともあり、すぐに営業を再開。終戦直後の暑い夏の日、2代目社長となる長男治とともに、疎開先まで荷車を引きながら印刷機を取りにいき、仕事にとりかかりました。市内の書店と組んで、英語辞典や各種辞典の印刷を請け負うなど、将来への地盤を着実に築いていきました。

戦後~草創期

戦後間もなく「オンリーワン」をめざして。

英語辞典の仕事を主体に事業は順調に展開していましたが、「これからの中小企業は大企業にも負けない際立った特徴を持つべき」という二代目社長高桑治の考え方によって、当社は昭和22、23年頃から清酒ラベルの印刷に取り組み始めました。清酒ラベルは当時から5~6色の多色刷りで、さらに他の印刷物では見られない金付けまでするというように、印刷会社にとっては非常に付加価値の高い仕事である点に着目したのです。
しかし、実際に酒蔵を回ってみると、当社のもっていた印刷技術では他社と比べて勝ち目がないことに気付かされました。清酒ラベルの印刷はとても奥深いものだったのです。そこからは、英語辞典の仕事で得た利益のほとんどを注ぎ込む格好で、未知の可能性を秘めたラベル印刷に企業としての命運をかけて突き進んでいきました。

1950年代~成長と拡大

ハードとソフトの両面を充実させ、清酒ラベル印刷を究める。

清酒ラベルはもともと京都や東京の印刷会社が先行していた分野でした。ライバル企業に遅れをとっていた印刷技術でしたが、先んじて写真製版を導入したことをきっかけに急速にレベルアップ。さらに、いち早く一貫生産ラインを整えて、パッケージの需要に対応するための工場を新設するなど積極的な設備投資を行ったことで、印刷の技術水準はライバルに負けないほどに向上したのです。
さらに、ラベル適性に優れた用紙やインキなど、素材そのものに対する改善にも力を注ぎました。製紙メーカーと共同開発した「タカクワL(TL)」は、1970年の誕生以来約50年間、テストと改良を重ね、カール適性や耐伸縮性などに優れたラベル専用紙として、現在に至るまで常に高い評価をいただいています。こうした姿勢はその後も「結露が生じても破れにくいラベル(Tラベル)」「退色しにくいインク」など多数のオリジナル素材の誕生につながっていきました。
また、社内にデザイナーをはじめとするクリエイティブスタッフを多数育成し、加賀百万石の伝統的センスを受け継ぐ表現力に磨きをかけるなど、独自性にも努めました。
「大切なお客様の商品の顔づくりを担っている」という誇りを胸に、ハードとソフト両面の充実を図った結果、北は北海道から南は九州・沖縄まで営業エリアを拡大。その結果1,200社様と直接お取引させていただき、取り扱いラベルは10万種以上という実績を築き上げるまでとなりました。

1990年代~進化に向かって

マルチメディア時代の到来。

情報化時代の幕開けに伴い、情報を伝える媒体は印刷物にとどまらず、Webや映像、電子書籍など多岐にわたっています。当社でも「お客さまにとって選択肢の幅は広くあるべき」という3代目社長高桑秀治の考えのもと、伝えたい想いをカタチにするための多彩な手段の1つとして、デジタルコンテンツの製作に力を注いできました。清酒ラベル印刷で培ったものづくりに徹する心を生かし、Webや映像制作へも事業を展開。さらに、関連会社「フォーティックデザイン」では映画の企画にも参加するなど、新しいビジネスモデルの構築に挑んできました。

2000年~さらなる革新、その先にあるもの

そして今、あらゆるメディアでのコミュニケーションを支援する総合情報企業へ。

現在の当社は、ラベルやパッケージなどをはじめとする印刷物だけでなく、Web、各種映像などデジタルコンテンツの制作まで行い、さまざまなメディアでの広告展開や販促活動をトータルにサポートする情報コミュニケーション創造企業として大きく進化しています。ただ、「企業・商品の顔づくり」のお手伝いをさせていただいているという想いは、以前と全く変わっていません。パンフレットやポスターであれ、ホームページやプロモーションビデオであれ、お客様の伝えたいメッセージをのせたツールはすべて、お客様自身の"顔"である…と私たちは考えているのです。そのような大切な仕事に携わる企業として、これからもさらに技術を磨き、感性を磨き、より個性豊かな表情をお客様とともにつくり上げていきたいと思っています。

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